”自社ならではの”経営目標を定めるには

目標を立てる際に、”自社の規模に目標の規模を合わせて考える”記事をアップしましたが、では、より具体的に、どのような着眼点を持って”自社ならではの”経営目標を定めればよいでしょうか。

竹田陽一著「小さな会社★社長のルール ランチェスター経営成功への実践手法」(フォレスト出版) を参考として。

目次

ランチェスター戦略

そもそも、なぜ ” 自社ならではの”経営目標を定めた方がよいのかという点です。

ここでは、 「弱者(大企業に対する中小企業)の戦略」を中心として、クローズアップして見ていきたいと思います。

ランチェスターの法則

もともと軍事で考案されたランチェスターの法則で、「弱者(大企業に対する中小企業)の戦略」のポイントをざっくりとまとめてみました。

ランチェスターの法則の「弱者の戦略」をざっくり説明すると…
  1. 戦いにおける「戦闘力」の高低の定義を考えてみる
  2. 「戦闘力」=「武器の性能×兵士の数」(質×量)
  3. より広い見通しのよい戦場でまともに戦った場合、「戦闘力」の高い方が勝利する
  4. さらに遠距離戦となると、より物量の多い方が有利となる
  5. 戦闘力が劣勢な側の戦い方→「弱者の戦略」
  6. 戦闘力が優勢な側の戦い方→「強者の戦略」
  7. 戦闘力が劣勢な側の戦い方のポイント→「一騎打ち」に持ち込めば、勝ち目が出てくる
  8. 「一騎打ち」をより具体的に定義すると→一騎打ちに適した武器」「局地戦」「陽動」「接近戦」「一点突破

経営への応用で考えると

ランチェスターの法則は、経営への応用が図られており、そのうちの上記の「弱者の戦略」を、より具体的に経営に当てはめていくと、以下のようなポイントとなります。

  1. 「一騎打ちに適した武器」
    一騎打ち戦がしやすい”商品”(特殊性、専用性、ニッチなもの)を選ぶ。
  2. 「局地戦」
    →一騎打ち戦がしやすいよう、大手が効率性から軽視しがちな”営業エリア”に絞る
  3. 「陽動」
    →一騎打ち戦がしやすいよう、大企業が入り込めない分野にも入っていけるようにする
  4. 「接近戦」
    →一騎打ち戦がしやすいよう、効率性を重視しがちな仲介業者を通さず直販する。顧客対応(接客、フォロー、サービス)で優位性を発揮する。
  5. 「一点突破」
    →持てる力を分散せず、一点集中して局地的に勝利し、利益を積み上げていく

より広い見通しのよい戦場を選ばない、が基本

中小企業が、大企業に対する”弱者”として戦っていくためには、「より広い見通しのよい戦場」で戦うのは不利なため、逆の「より狭く、(大企業にとって)見通しのよくない戦場」を選んで戦っていけるかどうか、が基本になってきます。

つまり、中小企業が戦っていくためには、分かりやすい(見通しのよい)経営目標を設定するのではなく、「自社の規模・経営資源・強み」に合わせて、目標規模を考えた方がよい、ということになります。

これにより、”自社ならではの”経営目標を掲げることができれば、自社にとっては活動していきやすい分野・地域において、活動していきやすい順番で、縦横無尽に動き回ることができます。

一方、このような独自性の強い経営目標のなかでの活動は、大企業から見た場合には、”複雑”・”狭隘”・”見通しが悪い”(=大企業の重装備を賄えるだけの粗利益が見込めないので、入っていきづらい)という印象となり、自社にとって優位に戦っていくことができる、ということも意味することになります。

”自社ならではの”経営目標を定めるための着眼点

STEP
重点商品は何か
  • 自社の経営規模と競合の経営規模を勘案したうえで、”重点商品”を決める
  • ”商品の範囲”を決める(どの商品を売るか、どの商品を”売らない”か)
  • 価格帯や在庫コントロールを考える
STEP
重点地域はどこか
  • 自社の経営規模と競合の経営規模を勘案したうえで、”重点地域”を決める
  • ”対応地域の範囲”を決める(どの地域は対応し、どの地域は”対応しない”か)
STEP
業界、客層をどうするか
  • ターゲットとする”業界や客層”を決める

STEP
売上目標・粗利目標は細分化する
  • 合計額で売上や粗利の目標を定めるのではなく、商品ごと・得意先ごとに売上目標を定める
  • 売上や粗利の目標は、管理部門ではなく、経営者と営業部門(実際にお客様と接する人)が決める
STEP
営業方法を経営者自身で考える
  • 中小企業の場合、経営者自身で、「どのようにして見込み客を探すか」「どのような方法で見込み客と契約するか」を具体的に考える
STEP
顧客対応への注力
  • 一度取引したお客様からリピートしてもらえるように・別のお客様を紹介してもらえるようにする
  • できるだけ、お客様に不便をかけないこと・役立つこと・お客様の期待以上の対応を考え、実行を繰り返す(接近戦)
  • 営業は”外での業務”なので目が届きにくい=平均化しにくい
    →「マニュアル」を作り、社内の平均レベルを作る
STEP
人に関すること
  • 仕事に対する人の配置・配分
  • 役割分担の明確化(戦略→経営者、戦術→従業員)
  • 研修・教育
  • 給与・昇給などの処遇
STEP
資金の配分などを管理する
  • 集めた粗利益を、どのように配分するか
  • 業務ごとの予算配分と管理(人件費その他のコスト)
  • 1人あたりの純利益のチェック

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