販売促進を進めるには、どのようなポイントを踏まえればよいか。
神田昌典著「不変のマーケティング」(フォレスト出版)を参考として。
扱う商品群はセルフイメージによって集約されてくる
無意識に、それぞれが扱う商品群というものは、経営者のセルフイメージによって集約されてくるといわれています。
高単価のものを売ってきた経験のある方は、高単価の商品群となる傾向があります。低単価のものを売ってきた経験のある方は、低単価の商品群となる傾向があります。
高単価の物を売るには高単価の物を扱うノウハウがありますし、低単価の物を売るには低単価の物を扱うノウハウがあり、これらを併せ持つことは難しいことから、結果として、どちらかを好むというセルフイメージが固まることになります。
売上を拡大させるためには、”自社のお客様が望むもの”から検討し揃えていくのが最も確実ですが、結果として、単価感については集約されてくる傾向があります(もしくは徐々にしか変わることができないし、変えるべきではない。)。
新規商品の販売促進のポイント
”モニター→紹介”のサイクルを作る
最初のお客様に関しては「モニター」と考えて利益は取れなくともよいと考え、そのモニターたるお客様からの口コミでの広がりから利益を取っていくというアプローチがあります。
いつもやれば成功するというものでもありません。
タイミングを見計らい、ここぞというときにのみ効果を発揮します。
紹介促進のタイミングを考える
”よいものであればあるほど、他人に紹介したい”という心理が働くときばかりではないものです。
”よいものであればあるほど、人に紹介したくない”という心理(=独占したい、秘訣を言いたくない、混んで欲しくないなど)”もまた働くものです。
つまり、紹介促進キャンペーンというのは、どのタイミングであっても成功するというものではないということになります。
例えば、飲食店のアンケートのタイミングは、食前よりも食後のデザート時であると考えられます。
このように、お客様の心理状況を考えて、どの段階で、”紹介促進の前フリ”をすると効果的なのか。
「この商品を、お客様が知り合いに話したくなるのはいつなのか?」を考えてみるとよさそうです。
要素を掛け合わせる
”要素を掛け合わせる”という考え方も必要です。
あるひとつのアプローチでは一辺倒になってしまうためです。
例えば、神田昌典著「不変のマーケティング」(フォレスト出版)の例でいくと、
「高い商品力」+「高飛車なアプローチ」であれば反応率は高くなりそうですし、「高い実績」+「大げさな表現」であれば反応率が高くなりそうです。
逆に、単に「大げさな表現」だけであるとうさんくさい印象を与え、反応率は低くなると考えられます。
アプローチを掛け合わせることによってうまくいくと考えられます。
同時多発的に行う
ひとつのアプローチを完璧に行うよりも、様々なアプローチを同時多発的に行うほうが結果が出やすいと考えられます。
結局、何がウケるかは進めてみないと分からない部分もあり、ひとつのアプローチを完璧に行うというよりも、様々なアプローチを同時多発的に進める等より多くの行動を起こすなかで芽が出たものを育てていくという方針のほうがうまくいくと考えられます。