物事の判断には、その人のあり方(考え方)が起点になっていることがほとんどで、そのあり方を知ることを通して、言語化していくと、改めて全体を整理することに繋がります。
コーチ・エィ「コーチングの基本」(日本実業出版社)、キャッシュフローコーチとして考えたことを参考として。
「行動」の起点は「あり方」、「あり方」の起点は「体験」
目標に近づくためには、それに近づくための「行動」を繰り返していきますが、その「行動」の起点になっているのは「あり方(考え方)」です。
物事をどのように捉えて、どのように行動しようと判断するかは、「あり方(考え方)」が決めることとなるからです。
さらに、その「あり方(考え方)」の起点をたどってみると、「体験」にあるといえそうです。
成功体験の積み重ねによって、その人の「あり方(考え方)」が形づくられ、無意識のうちに物事の捉え方と判断の軸になっています。
一方で、自分自身を取り巻く環境は常に変化をしています。
同じ「あり方(考え方)」がずっと通用するとは限らないので、環境に応じて、「あり方(考え方)」を変化させなくてはいけない場面が出てきます。
言語化を通して改めて客観視することができる
環境に対してその「あり方(考え方)」が適応し、機能しているうちは差支えを感じることはないのですが、適応できていないときには、他の「あり方(考え方)」がないか、模索してみるという現実的な必要性も出てきます。
無意識的な判断基準である「あり方(考え方)」は、なかなか自分自身で捉え、自覚することが難しいものです。
「あり方(考え方)」を意識してもらうには、他者と対話することによって言語化していくことが有効なため、定期的に、「あり方(考え方)」の棚卸しをするような対話ができるといいと感じています。
「あり方」を知るためにどのように質問するか
「あり方(考え方)」を知るためにはどのような質問をするとよいか、コーチ・エィ「コーチングの基本」(日本実業出版社)を参考に、考えてみました。
- 経営理念、好きな言葉、好きな人物、座右の銘を尋ねることで、「価値観」に触れる(What)
- その「価値」を大事にしている理由は何か?(Why、Who、Where)
- いつから、その「価値」を大事にしているか?(When)
- その「価値」が仕事に表れていると感じるときは、どのようなときか?(How)
- その「価値観」を身につけたときと比べて、今違うことはなにか?(環境との調整)
価値観そのものを知ること(Whatの視点)、その理由(Whyの視点)、そのきっかけ(Why、Who、Whereの視点)、いつからか(Whenの視点)、効果的なのはどのようなときなのか(Howの視点)、それらの体験のときの環境と今の環境は何が異なるのか?
といったように、具体的に質問していくことで、言語化され、意識して捉えることができるようになりそうです。