銀行融資を受ける際に最も重要な「資金使途」を明確にしたいところです。また、返済期間についても基本的なスタンスを持っておくとよさそうです。
川北英貴著「銀行からの融資完全マニュアル」(すばる舎)を参考として。
目次
資金使途を考えると、周辺情報も固まる
銀行が資金を事業者に貸そうとするとき、「資金使途」を重要視するとされています。
貸した資金が、例えば、投機や個人費用などに使われてしまうと、回収することができないからです。
借りる側としても、「資金使途」を明確することができれば、銀行融資を申し込むための他の情報も自然に考えていくことができます。
- 「資金使途」が明確であるか
- その資金使途は、事業を維持・成長していくために妥当なものかどうか
- 融資希望額・返済期間・返済期間との整合性が取れているか
貸す側の立場になると、「資金使途」をもとにしてみたときに、以下のようなことが気になるものですし、それは銀行も例外ではなく、以下が明確かどうかが審査のポイントになってくると考えられます。
- いくら必要か(融資希望額は妥当か)
- 返済資金はどこから出てくるのか(後日入る予定の売上金?毎月の利益?)
- いつ返済されるのか(返済期限はいつか)
- どのように返済されるのか(一括か分割か)
返済の元手は何か
銀行融資には、主に4タイプあります。
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このなかで、審査が通りやすいのは、長期融資より短期融資といわれています。
短期融資の場合には、「返済の元手が見えやすい」という点が大きいと言われています。
例えば、半年後の売上金の入金など、返済の元手がはっきりしていることが多いため、銀行も貸しやすいということになります。
反面、長期融資では、返済の元手が見えづらい面があります。毎月の利益からになるのでしょうけれど、毎月きちんと利益を上げ続けられるかどうか、なかなか長期にわたって見通すことは容易ではありません。
返済期間への基本スタンス
上記のような状況のなかで、返済期間をどのように捉えるべきか。
長期で借りられるのであれば、長期で借りておくに越したことはないといえます。
- 短期に比べて長期は借りにくいため、難易度の高い長期が借りられるのであれば、それを優先した方がよい。
- 長いと月返済額も低く抑えられ、より長く毎月の利益を稼いでいくなかから返済していく方が楽。
- 繰上返済などで長いものを短くすることは簡単だが、短いものを長くすることは難しい。