融資審査で不利になる事項を知っておきたいところです。
川北英貴著「銀行からの融資完全マニュアル」(すばる舎)を参考として。
融資審査で不利になる事項
銀行の融資審査で不利になる事項として、川北英貴著「銀行からの融資完全マニュアル」(すばる舎)では以下の事項が挙げられています。
- 一般的でない法人形態(株式会社・合同会社以外)
- 反社会勢力
- 税金・社会保険料の滞納
- 既存融資の滞納
- 差押えがかかっている
- 債権譲渡登記されている
- 個人信用情報・破産歴
③税金・社会保険料の滞納
税金・社会保険料を滞納していると、融資が受けられなくなります。
銀行は、以下によって、税金・社会保険料の滞納の有無を確認しているといわれています。
- 納税証明書
- 税金の納付書控え(領収済分)
- 決算書の未払金残高
- 通帳の入出金チェック
税金・社会保険料の滞納をクリアしたいとした場合、最もベターであるのは、税金・年金事務所に相談し、分割納付の合意書(換価猶予通知書、納付誓約書など)を取っておくことである気がします。
そうでないとしたら、そもそも銀行に、滞納している税金・社会保険料の納付をしたいために借入をしたいと交渉することが考えられますが、これについては、よほど説得力のある事由でない限り、難しいといわれています。
となると、銀行以外(知人・ノンバンク・経営者個人)からお金を用立てて滞納を解消することになります。
知人から借りたにしても、結果、銀行から借りたお金を返済に充てると、せっかく借りたお金を事業に回せず、結果、銀行借入の返済を圧迫することになります。
ノンバンクから借りると、信用情報に登録されるため、銀行の融資審査の際には明らかになります。
経営者個人から借りることができればよいものの、その経営者個人が、結局、カードローン・消費者金融等から借りて対応したとすると、やはり信用情報等から銀行審査で明らかになると思われます。
そうだとした場合、審査での印象は、銀行カードローン>ノンバンクカードローン・消費者金融、ということになるため、留意が必要です。
④既存融資の滞納
既存融資で滞納があるとどうなるか。
- 「保証付融資」
→すぐに解消したとしても、以降、最低3ヶ月は、新規の保証付融資は難しくなる。
(他銀行にあたっても保証付融資であれば難しくなる。) - 「日本政策金融公庫」
→すぐに解消したとしても、以降、最低6ヶ月は、新規の公庫融資は難しくなる。 - 「プロパー融資」
→すぐに解消したとしても、新規の融資審査で確実にマイナス。
(他銀行にあたった場合、審査に影響ない場合あり。)