資金繰りが厳しくなってきて、銀行借入の返済負担が重くなってきた場合、どのようなことを検討すればよいか。
川北英貴著「銀行からの融資完全マニュアル」(すばる舎)を参考として。
目次
返済負担が重い場合
資金繰りが厳しくなってくると、銀行借入の返済負担が重くなってきます。
そういった場合ほど、歩みを止めずにいたいものです。
何も手を打たないでいて自然と状況が好転するということは、なかなかありません。
動かなければいけない方向性のベクトルは複数考えられますが、銀行対応という点で検討できることはあるかどうか。
検討したいこと
具体的に考えられるアクションの選択肢として、例えば、以下のようなものが考えられます。
- 融資一本化
- リスケジュール
融資一本化について
上記のうち、「融資一本化」にはどのような効果があるか。
いくつかの融資契約がある場合に、それを一本化することで月返済額が低減できる場合が考えられます。
当面の資金繰りが厳しい場合、返済期間が延びる等になるとしても、さしあたっての月返済額が低減できることはメリットではあります。
さらに、融資契約をまとめて新たな融資契約に一本化する際に融資金額を上乗せしてもらうことができれば、手元資金を増加させることができます。
一方で、融資金額の上乗せを受諾してもらえないとした場合、その銀行は、自社に対して追加融資をするつもりがないという意図も考えられます。
だとした場合には、融資一本化は付け焼き刃ほどの効果しか望めない可能性も考えられ、リスケジュールを検討したほうがよい場合もあるといわれています。