インボイス制度による新たな取り決めは多岐にわたるものですが、どこまで気をつけなければならないかの範囲については、事業者の置かれた状況によって異なります。
目次
インボイス制度後の事業者のカテゴリー
インボイス制度開始後は、事業者は、取っている消費税の計算方式ごとに、以下のようにカテゴリー分けされることになります。
- 「一般課税方式」を採用している事業者(2期前の課税売上高1億円超等に該当)
- 「一般課税方式」を採用している事業者(上記以外)
- 「簡易課税方式」を採用している事業者
- 「2割特例」を採用している事業者
- 免税事業者
気をつけるべきポイントの網羅一覧
インボイス制度というと、実に多岐にわたる取り決めがありますが、上記のカテゴリーごとに、気をつけなければいけないポイントの範囲は異なります。
一般課税① | 一般課税② | 簡易課税 | 2割特例 | 免税 | |
---|---|---|---|---|---|
インボイス登録 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ー |
入金面へのインボイス対応 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ー |
インボイス対応 | 支払面(1万円以上)への◯ | ◯ | ー | ー | ー |
インボイス対応 | 支払面(1万円未満)への◯ | ー | ー | ー | ー |
インボイス登録
- インボイス制度の登録申請
入金面へのインボイス対応
- インボイスの記載事項は要件を満たしているかどうか
- 端数処理は適切か
- 発行した控えを保存する
支払面(1万円以上)へのインボイス対応
少額特例(1万円未満)の適用あり
- 支払先がインボイス登録事業者かどうか
- 受け取ったインボイスが要件を満たしているかどうか
- 継続取引(契約書等による毎月取引)につき、所定の対応したか
- 受け取ったインボイスを保存する
- 立替払いにつき、立替金精算書等+インボイスの保存
- 仕入明細書の取扱い
- 従業員等に支給する出張旅費等・通勤手当に関する特例の確認
- 公共交通機関3万円未満に関する特例の確認
- 自動販売機・自動サービス機3万円未満に関する特例の確認
支払面(1万円未満)へのインボイス対応
少額特例(1万円未満)の適用なし
→上記「支払面(1万円以上)へのインボイス対応」につき、1万円未満についても対応の必要あり