「弱者の戦略」において、どのような商品を選ぶと戦いやすいか、深堀りしてみました。
栢野克己(著)竹田陽一(監修)「小さな会社の稼ぐ技術」(日経BP社)を参考として。
ランチェスターの法則のおさらい
ランチェスターの法則を、もともとの軍事の法則として、”勝つために弱者が取るべき戦略”のポイントをまとめると、以下のようなものです。
- 局地戦:見とおしのよい広い地域ではなく、複雑狭隘な限られた地域で戦う
- 一騎打ち:ターゲットを決める
- 接近戦:できるだけ接近して戦う
- 一点集中:戦闘力を集約し、集中させる
- 陽動作戦:動きを見せず、裏をかく
総合戦にしない
創業したては、誰でも経営資源が乏しく、弱者です。
「何でもやります!」と言いたくなりがちですが、”何でもやります”というのは、総合戦を展開すると言っているのと同様です。
経営資源が各方面に分散した挙げ句、どの局面においても競り負けてしまい、結果、焦りとは裏腹に、結果として売上も利益も上がらない状態になりがちです。
一方、「何が得意!」、ということが明確になっていると、誰にとっても記憶してもらいやすく、口コミや紹介が広がりやすくなります。
スモールスタート、行動の繰り返し
”どこか”でさえ「1位」になれれば、自分の立ち位置を築くことができ、お客様の選択肢の1つに躍り出ることができます。
逆説的ですが、総合戦を展開して各方面で競り負けるよりも、この方法の方が結果として売上や利益を確保することができます。
しかし、その”どこか”を探すことは大変なことでもあります。
普段どことなく強者のものの見方に流れてしまい、業務に対する価値観や優先順位も前ならえで考えてしまいがちです(ましてテレビ・新聞・マスコミなどは、強者向けのものか、強者のプロモーションか、といったところが多いものです。)。
まずはその発想を捨てて、自分なりのお客様に対する思いや、自分なりのこだわりを考え合わせてみて、これだったら”自分の好き”と”相手のお役に立てる”の両立するところだ、と思うところを探してみる必要があります。
足元を探してみると、意外とそのようなものがあるかもしれません。
見つかったならば、取り返しのつく範囲で、まずはスモールスタートで始めてみて、絶えず繰り返し行動を仕掛けていくことで、突破口が見つかる場合もあります。