”知ってもらってから愛用してもらうまでの流れ”と自社の戦略とを照らし合わせて考えることで、それぞれをより補強することが可能になります。
佐藤義典著「実践マーケティング戦略」(日本能率協会マネジメントセンター)を参考として。
マインドフローのおさらい
佐藤義典著「実践マーケティング戦略」(日本能率協会マネジメントセンター)では、”知ってもらってから愛用してもらうまでの流れ”を、マインドフローと呼んでいます。
自社の取るべき行動
→自社の存在を知ってもらうには?
自社の取るべき行動
→興味を持ってもらうには?
自社の取るべき行動
→問合せなどの行動を起こしてもらうには?
自社の取るべき行動
→自社を選んでもらうには?
自社の取るべき行動
→ひとまず購入するという決断をしてもらうには?
自社の取るべき行動
→購入後、実際に使っていただくには?
自社の取るべき行動
→愛着を持ってもらうには?リピートしてもらうには?
まとめると、以下のようなステップになっています。
- 認知
- 興味
- 行動
- 比較
- 購買
- 利用
- 愛情
チェックポイント
段階 | チェックポイント |
---|---|
①認知 | ・認知率を検証する ・ターゲットがよく目にする媒体は何か |
②興味 | ・ターゲットにとってのベネフィットを訴えることができているか ・ターゲットは、普段、不満・不便をどこに感じているか |
③行動 | ・行動の障害となっているものは何か探る ・オファー(キャンペーンや特典)によって解決するかどうか |
④比較 | ・競合の比較しての強みをきちんとアピールできているか ・商品の特徴をきちんとアピールできているか |
⑤購買 | ・購入の決め手の障壁(金額的な面、注文の手間、購入時の手間)は何か知る ・上記を軽減するための施策を考える |
⑥利用 | ・使いにくいと感じさせる点はあるか ・使い方は分かりやすいか ・用途は伝わっているか |
⑦愛情 | ・愛着を感じさせることはできているか ・口コミやリピートの動向 ・コミュニティづくりなどはすべきか |
自社の戦略(5つの要素)
会社が戦略を立てる際の基盤となる要素を、佐藤義典著「実践マーケティング戦略」(日本能率協会マネジメントセンター)では、戦略BASiCSの5要素として紹介しています。
- 戦場(Battlefield)
- マーケティング資産・独自資産(Asset)
- 強み・差別化ポイント(Strength)
- 顧客ターゲット(Customer)
- 売り文句(Selling Message)
より一貫性を考える場合、以下のような流れで理解すると分かりやすくなりそうです。
自社にとって、ターゲットと考える顧客は誰なのかを考えたいところです。
これは、以下の流れを考えた後にもう一度考えることになる場合が多いと思われます。
なぜなら、以下の自社にとっての戦場、独自資産、強みを考えてみると、見直したくなることも多いためです。
どこで戦うのか。誰と戦うのか。
具体的には、競合は何と考えるのか。
自社にとって、他社には持っていない自社だけの独自資産は何なのか。
自社にとって、強み・差別化ポイント(と顧客のなかで認識してもらえているもの)は何なのか。
これは、独自資産に根ざしたものでなければ、持続していくことができません。
自社の独自資産に基づき表面化した強み・差別化ポイントが、顧客のなかで根ざされてこそといえるかもしれません。
独自資産に根ざした自社の強み・差別化ポイントを、戦場のなかで(競合との相対性のなかで)、顧客ターゲットに対して的確に伝えるフレーズ(売り文句)を考えてみます。
マインドフローと自社の戦略とを照らし合わせる
自社の強み(+それを伝える独自資産)が十分に伝わっていれば、興味を持ってもらえ、比較されても競り勝ち、実際に利用してもらえ、愛情を持ってもらえるということになります。
売り文句がしっかりしていれば、認知してもらえ、興味を持ってもらえるほか、比較されても競り勝つことができます。
顧客ターゲットはすべての段階に影響していくため、ここにブレがあるとすべてがうまくいかないということになります。