「道具」ではなく、「価値」を売る

商品を売るというよりも、その商品によって得られる価値を売る、という意識が重要といえそうです。

佐藤義典「ドリルを売るには穴を売れ」(青春出版社)を参考として。

目次

ドリルをを売るには穴を売れ

”ドリルを売るには穴を売れ”

とは、マーケティングでよくいわれている言葉で、T・レビット博士がその著書のなかで、レオ・マックギブナの言葉として紹介しているものです。

昨年、4分の1インチ・ドリルが100万個売れたが、これは人びとが4分の1インチ・ドリルを欲したからでなく、4分の1インチの穴を欲したからである

工具店を営んでいるとして、ドリルは商品のひとつですが、消費者にとってみれば、「ドリル」自体に価値があるのではなく、「ドリルが開ける穴」に価値を感じている、ということになります。

商品は”手段”であって”目的”ではない

上記は当然といえば当然のことですが、売る側・買う側という立場の違いによって、同じ物でも見え方が異なってくるのです。

消費者は「ドリル」を買っているのではなく、「穴を開ける手段」を買っている、ということです。

売る側になると、意外をそれが見えなくなってしまいます。

目に見える「ドリル」に気持ちが行ってしまい、”手段”という目に見えない部分にはなかなか気持ちが行かないものです。

常に消費者にとっての「コストパフォーマンス」をイメージする

消費者が、「よし!購入しよう!」と決断を下すときとは、コストパフォーマンスが大きいと感じたときです。

つまり、「消費者が払うお金・手間」に対して「消費者が得る価値」が大きいと思ったときです。

自社の商品がより売れるようにするには、と考えてみたとき、このコストパフォーマンスがイメージできているかは非常に大きく作用してくると感じます。

大きな方向性で行くと、①「消費者が得る価値」を高める②「消費者が払うお金・手間」を低減する、という方向性があり、常に複数のアプローチで見ていきたいところです。

「消費者が得る価値」
を高める
「消費者が払うお金・手間」
を低減する
  • 商品の性能・できることを向上させる
  • ”商品でできること”の情報発信を行って、価値を伝える
  • 購入するときの手続きの手間を減らす
  • 購入するときの手続きの時間を短縮する(すぐに使ってもらえるようにする)
  • 商品の情報収集の手間を減らす(消費者が知りたい情報をコンパクトに伝える機会・場所)
  • 店舗に行く手間・時間・交通費を減らす
  • 商品の使い方を覚える時間を減らす


この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

  • URLをコピーしました!
目次