取り巻く環境・他人に変化を期待してもなかなか変わるものでもありません。一方、自分の行動はすぐに変えることができます。
コーチ・エィ「コーチングの基本」(日本実業出版社)を読んで、また、キャッシュフローコーチとして考えたことを参考として。
環境はすぐには変わらない
他人が悪い。新型コロナが悪い。日本の景気・政治・経済政策が悪い。
自分ではなく、自分の取り巻く環境に責任の所在を求めていくと、他責思考になります。
例えば、自分の事業の改善を考える際、上記のように、自分ではない他人・社会・環境に原因を置いてしまうと、非常に受動的で不安定な計画を立てざるを得なくなってしまいます。
極端な話、自分は何もしない、という計画になってしまい、結果として、自分自身はどこに向かって走っていけばよいのかすらよく分からなくなってしまいます。
取り巻く環境や他人は、すぐに変えることができません。
しかし、自分の行動は今すぐにでも変えることができるのです。
実際の責任の所在の究明は重要ではない
理想と現実の間に「ギャップ」があるとして、そのギャップの原因の責任の所在が誰にあるのかを突き詰めて究明することはあまり意味がなく。
環境に原因があっても、他人に原因があっても、自分に原因があっても、自分自身の改善を指向する際にはそれは重要なことではないということです。
一定の前提を置くと、能動的に行動していける
「取り巻く環境や他人は、すぐに変えることができない。」という前提を置くと、「自分にできることは何か?」に焦点を絞ることができます。
「今の状況であっても、自分にできることがあるとしたら、それは何か?」
を突き詰めると、改善は今すぐにでも可能になってきます。
もし、他責思考が根強いときは、自己防衛本能が働いていないか、考えてみる必要があります。
理屈よりも感情が優先してしまっているのであれば、まずは感情面で「安心・安全」を感じてもらう必要がありますし、十分に親身に話を聞き、まずは相手の心情面をよく共感し、理解する必要がありそうです。
実際の責任の所在などは重要ではないのです。
あくまで、行動の計画を立てる局面においては「自分にできることがあるとしたら、何か?」を突き詰める方が、現実的で能動的だから、ということに尽きるということなのです。