自社がどうなっていきたいのかが明確になると、それぞれの商品に役割を見出すことができます。
佐藤義典著「売れる会社のすごい仕組み」(青春出版社)を参考として。
「自社の方向性」を固める
いざ商品を売る・事業を進めるにあたっては、「自社の方向性」を”一貫性”をもって、”具体的”に固めておきたいところです。
それには、佐藤義典著「売れる会社のすごい仕組み」(青春出版社)はとても参考になります。
自社の”あり方”
佐藤義典著「売れる会社のすごい仕組み」(青春出版社)のなかで、「戦略BASiCS」として紹介されている戦略の5つの要素について。
- 戦場・競合(Battlefield)
- 独自資源(Asset)
- 強み・差別化(Strength)
- 顧客ターゲット(Customer)
- メッセージ(Selling message)
これらをいかに自社の事業に引き寄せ、「具体的に」「一貫性をもって」考えることができるか、というところまで落とし込むことができてはじめて、”自分ごと”として腹落ちし、具体的な事業の行動の指針になり得るものだと思われます。
差別化の方向性
自社が”差別化”していくためには、どのような方向性に進めばよいのか、を考えるうえで、佐藤義典著「売れる会社のすごい仕組み」(青春出版社)で提唱されている3つの軸はとても分かりやすく参考になります。
- 手軽軸(「利便性」の追究):早さ・安さ・便利さの追究
- 商品軸(「高品質」の追究):高い品質・高い技術の追究
- 密着軸(「個別対応」の追究):お客様の個別ニーズへのきめ細やかな対応の追究
売上の要素
”売上を上げる”では漠然としすぎていて何をどうしていいか分からないため、5つの要素に分解して考えていくのがよいとされています。
- 新規獲得(「数量」)
- 既存維持(「数量」)
- 頻度向上(「リピート」)
- 点数増加(「単価」)
- 単価向上(「単価」)
お客様の心の流れ
自社の商品・サービスを知らないお客様が、初めて知ってから、購入し、リピートに至るまでのプロセスを知っておきたいところです。
これに関して、佐藤義典著「売れる会社のすごい仕組み」(青春出版社)の「マインドフロー」はとても参考になります。
- 認知:知る
- 興味:興味を持つ
- 行動:調べる
- 比較:比較して検討する
- 購買:購入する
- 利用:体験する
- 愛情:満足する
- リピート
自社の商品の”役割”を持たせる
「自社が購入して欲しいと思うこと」と「お客様が満足して購入すること」とが一致しなければ、事業として成立させることが難しいといえます。
”お客様の満足”を念頭に置いて、”自社が購入して欲しいと思うこと”とをあわせて考えてみると、自社のなかにある商品に与えるべき「役割」が見えてきます。
- あげる商品:利益は期待できないが、”広がり”が期待できる商品
- 売れる商品:利益は小さいが、お客様の関心があり、まずは試してもらうことができる商品
- 売りたい商品:利益が大きく、自社が自信をもって本当に届けたい商品
”お客様の心の流れ”にあわせて検討する
どの商品にどのような役割を持たせるか。
あるいは、複数の商品をセットにしてみたり、1つの商品をバラ売りにしてみたり、といったような展開をどのように考えるべきか。
これは、まずは上記のように、「自社のあり方」や「差別化の方向性」によって大きく異なってきますし、柔軟な発想や展開が可能になってくると思われます。
”お客様の心の流れ”にあわせて考えてみると、以下のようになると思われます。
お客様の心の流れ | 商品の”役割” |
---|---|
認知(知ってもらう) | あげる商品 |
興味(興味を持ってもらう) | あげる商品 |
行動(問い合わせてもらう) | あげる商品 |
比較(比較検討してもらう) | 売れる商品 |
購買(一度購入してもらう) | 売れる商品 |
利用(体験してもらう) | 売りたい商品 |
愛情(満足してもらい、愛着を持ってもらう) | 売りたい商品 |