節税のカテゴリーと優先順位

節税とひとことで言ってもカテゴリーがあります。

水野剛志著「飲食店経営で成功するための「お金」のことがわかる本」(日本実業出版社)を参考として。

目次

節税もいろいろ

ひとことで”節税”といっても、様々なものがあり、カテゴリー分けするとしたら以下のようなタイプに分かれます。

  • お金が減り、利益も減る節税
  • お金は減らないが、利益が減る節税
  • お金も利益も減らない節税
  • 利益の繰り延べとしての節税

節税のカテゴリー

お金が減り、利益も減る節税

代表的な例として、「交際費」「30万円未満の物品購入」があります。

この節税策の特徴は、税金以上にお金が減る、という点です。

税金は”利益に対して○%”という計算なので、お金を使う割には税金は思ったほど減りません。

この節税策に走りすぎると、税金以上に手元資金が減り、結果、内部留保がなくなり、資金繰りが苦しくなりがちです。

お金は減らないが、利益が減る節税

代表的な例として、「代表者個人の携帯電話料金の部分的な経費算入」「減価償却方法を定率法へ変更」などがあります。

お金は減らないというよりも、お金は減っているけれど、これまで経費にしていなかったり、経費にする方法を変更したりして、利益を減らすというものです。

お金も利益も減らない節税

代表的な例として、「税額控除」があります。

政府が投資を活性化するために設けているもので、物的投資・人的投資を検討する際には、設備投資減税策がないか調べてみたいところです。

利益の繰り延べとしての節税

代表的な例として、「経営セーフティ共済」があります。

支払っているときは経費になるけれど、解約して入金される際には収益計上されるというものです。

優先順位をつけて検討する

どうせなら、「お金も利益も減らない節税」が最も理想的といえます。

「お金も利益も減らない節税」→「お金は減らないが、利益が減る節税」→「お金が減り、利益も減る節税」といったように、優先順位をつけて検討していきたいところです。

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