”伝え方”を考える③

相手に何かを伝えようとするとき、どのような順番で検討し、整理しておけばよいか。

森岡毅著「苦しかったときの話をしようか」(ダイヤモンド社)を参考にして。

目次

WHO(誰に)×WHAT(何を)×HOW(どう)

森岡毅著「苦しかったときの話をしようか」(ダイヤモンド社)によると、誰かに何かを伝えようとするときは、以下を明確にすることが重要でした。

  • 「誰に?(WHO)」
    伝えたい相手を具体的に規定する
  • 「何を?(WHAT)」
    相手にとっての”便益(ベネフィット)”を考える
    その”便益”を信じるに足る根拠を考える
  • 「どうやって?(HOW)」
    相手に便益とその根拠をどうやって届けるかを具体的に規定する

伝えようと思うと、ついつい「HOW」に目がいきがちになってしまいますが、むしろ「WHAT」の方が重要で、その掛け算によって伝わり方が大きくなっていきます。

しかしながら、いきなり「WHAT」といっても漠然としているため、「WHO」という軸のもとに集約させていくというものでした。

チェックすべき4つのポイント

それぞれを考えた後に、以下の視点で改めてチェックしていくとよさそうです。

「価値」が強いかどうか

「価値」の強さをどのように考えるべきか。

この場合、”その強さは、伝えるべきその相手が感じるかどうか”です。

つまり、「価値」とは、相手にとって十分に「便益(ベネフィット)」が感じられるかどうか、と換言して考える必要があります。

「価値」を裏付ける(信用してもらえる)ものがどれだけあるか

「価値」を十分に考えて示したとしても、それを裏付ける何らかがなければ、相手に信用してもらうことができません。

それは、「実績」「経歴」「資格」「経験」などの「裏付け(エビデンス)」で示していくことになります。

「便益」と上記の「裏付け」との掛け算によって、WHATが組み上がっていくことになります。

際立たせられているか(差別化できているか)

埋もれていかないようにするためには、際立たせる必要があります。

いわゆる”差別化していく”という考え方です。

際立たせるといっても、ただの悪目立ちとならない気をつける必要があります。

「WHOに選ばれる確率を高めるには」という観点に立ち、「便益」と「裏付け」の強さを表現していくことになります。

ここで、HOWの要素が必要となり、”話し方”・”見た目”・”挙動”などすべての行動によって磨きをかけていくことになります。

一貫しているか

それぞれ個々の要素をきらびやかにはできても、付け焼き刃で考えていると、”一貫していない”ものとなります。

一方で、事実と異なることを示すことは言語道断ですが、事実をよりよく見せるという視点もまた必要なときがあります。

このバランスの取り方の軸は、自分自身のWHATを正確に整理できており、それが一貫しているかどうかが大きいといえます。

  • 価値の「裏付け」に嘘がないこと
  • 自分自身の本来の特徴と方向性が大きくズレていないこと








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