同じ言葉でも、どのタイミングで使うかによって、効果も印象も影響もまったく異なるものになります。
コーチ・エィ「コーチングの基本」(日本実業出版社)を参考として。
目次
言葉はタイミングが重要
同じ言葉でも、どのタイミングで使うかによって、効果も異なり、印象も異なり、影響も異なるものとなります。
例えば、「~に注意です」という言葉を、事前にいえば説明ですが、事後にいえば言い訳に聞こえます。
自分が困っているときに受けるアドバイスはとても有用ですが、困っていないときに受けるアドバイスは”ただのお節介”になることもあります。
同じ言葉でも、歓迎される効果的な場面もあれば、歓迎されない場面もあります。
コーチングかティーチングかは、常にどちらか一つ、ではなく、タイミング
例えば、コーチングにはメリット満載で、ティーチングがデメリットしかないので、常にコーチングという技術で接する、というのは極端な考え方といえます。
コーチングはメリットが多くありますが、使うタイミングによっては効果が発揮されず、ティーチングの方が効果を発揮することもあります。
コーチングが適している場面・適していない場面
- 相手に疲労が蓄積している場合
→対話に安心感と集中力(緊張感)の両方が必要な「コーチング」は適さない場合あり - 相手に業務経験が不足している場合
→何が分からないか分からない、絞り出してもアイデアが出てこない、といった段階では、「コーチング」よりもまずは「ティーチング」 - 対応に緊急を要する場面
→効果に一定のペースが必要とされる「コーチング」は適していない - 相手に業務経験が十分である場合
→寄り添って、対話を通して一緒に考えていく「コーチング」が適している - 相手の業務経験が成熟してきている場合
→「コーチング」でも、過度な介入を避けつつも、目を離さず必要なときに支援することに重きを置く
タイミングを見極めるために必要な努力
人の言葉には”影響力”があります。
ゆえに、タイミングが重要になってくると思うのですが、そのタイミング、どのようにしたら見極めることができるようになるのか、コーチ・エィ「コーチングの基本」(日本実業出版社)を参考にして考えてみました。
- 相手に対して深い関心を持つ → 相手は今何に困っているのか?どのような状態にあるのか?
- 周囲に対する繊細な観察力を養う → 相手は今どのような心情か?自分の立ち位置から何をすることが最適な関与か?