相手の経営上の課題や気がかりなことを聞くうえで、まずは”現状”の把握が重要になってきます。相手にありのままに話してももらいやすいよう、ここでの聞き方は、きちんとしたスキルを身に着けておきたいところです。
和仁達也「プロの思考整理術」(かんき出版)を参考にしつつ、キャッシュフローコーチとして考えたこと。
”キャッシュフローコーチ流”話の進め方
キャッシュフローコーチとしての”話の進め方”について、和仁達也先生や他のキャッシュフローコーチの方から、とても色々と教わった気がしています。
和仁達也「プロの思考整理術」(かんき出版) を読むと、和仁達也先流の”話の進め方”の集大成ともいえ、とても有益だと感じます。
正しいか間違っているか、聞き手が勝手に判定しないようにする
相手が漠然としている状態であるいうことは、単純な世間一般の判定基準が通用しない複雑な状態にあるという状況も十分にありえます。
基本的に聞き手の”正しいか間違っているかの判定”が求められているわけではない、という姿勢で聞いていった方が、相手もスムーズに話をしていくことができます。
「5W1H」と留意点
現状をできるだけリアルに臨場感溢れるものとして聞いていった方が、把握がしやすいものです。
「5W1H」の観点で聞いて、より具体的にイメージしていくのがよさそうです。
- 誰が?(Who)
- いつ?(When)
- どこで?(Where)
- 何を?(What)
- どのように、どれくらい?(How)
なぜ?(Why)には気をつける
「なぜ?」という言葉は、とても強い意味合いを持つ言葉です。
話し手からすると、ともすると、責められている気になる言葉であるからです。
言い換える
「なぜ?」というワードではなく、「何がきっかけで?」など、他の言葉で言い換えると、印象が変わります。
前置きを入れる
「聞いてもいいですか?」、「ちなみに」など、最初のワンクッションを置くだけでも印象が変わります。
仮定を入れる
現状を聞いていくうちに、相手が思考停止になっている部分があるようであれば、「仮定」の話を振ってみることが効果的な場合があります。
「仮に○○ですと、どのような不都合が考えられますか?」
「仮に〇〇ですと、どのような相手の反応が考えられますか?」
といった質問をしていくことで、相手の”思い込み”になっている部分に念のため光を当てて確認を入れることができます。
そこから何かが見つかる場合も想定されるからです。
自分語りに入らない
誘い水として自分のケースを前振りする場合を別として、自分語りに入ってしまうと、せっかく相手の状況を聞いているにも関わらず、ターンがすり替わってしまいます。
あくまで相手の話を聞いているのであれば、こちら側の話は求められていないと考えておいた方がよいと思われます。