すごいコンサルティング、すごい分析、鋭い指摘、その人をはっとさせる一言など、世の中には目を見張る派手な成果を耳にします。
しかし実はそこにたどり着くまで、目に見えない努力があることにこそ着目すべきで、学ぶべき部分があるのではないかと思っています。
河合隼雄「カウンセリング入門」(創元社)を読んで15年で学んだこと。
華々しい成果のクローズアップ
本やオンラインセミナーなどを見ていると、”すごい成果“をよく目にします。
相手の心を奪うすごいコンサルティング、的確で人の心を動かす分析力、1人の人をはっとさせて人生を変えてしまうような一言など。
他にも、例えばテレビドラマなどで、その一言で相手を変えてしまうような言葉や行動などがよくクローズアップされたりしています。
こういったものは、まずもって再現性の低いもののように思えます。
また、自分にはとても真似できないと思ったり、逆に、真似してできると思い込んで突っ走って失敗したり。
共通している「ベースとなるもの」
しかし、これらには、すべてに共通している、その前段階にある「ベースとなるもの」が存在していることに気づかされます。
それは、「相手の気持ちを受け入れて、相手の話を聴いている」ということではないかと思います。
華々しいコンサルティングや分析はあくまで結果なのであって、そこに至るまでに、非常に親身に相手の話に耳を傾けているのではないかと思うのです。
人間どうしても派手な成果にばかり目がいきがちになりますが、本やセミナーにおいて、そこに至るまでの「他人の話に親身に耳を傾ける」様というのは、意図している意図していないにかかわらず、ほとんど語られることがありません。
表面だけを真似すると、、、
派手な結果ばかりに目を奪われて、その表面上の方法ばかりに気を取られてしまうと、同じ状況で同じことを言っても、まったく相手に響きませんし、成果が出るということもないものです。
一生懸命何かのメソッドを学んだとしても、相手の話や状況や心情を無視してしまっては、ただ自分が吸収した知識を一方的に相手に披露するだけで、成果が上がらないだろうと思います。
これらすべてに共通することは、相手の話を「聴くこと」だと思います。
そこからすべてが始まっているといっても過言ではないと思いますし、その姿勢から始めようと思っています。