「目標→戦略→戦術」の例を、USJハロウィーン企画誕生から学ぶ

「目標(WHO)」→「戦略(WHAT)」→「戦術(HOW)」という流れを、 森岡毅著「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方-成功を引き寄せるマーケティング入門-」(角川書店) のUSJハロウィーンイベント誕生話からまとめてみました。

目次

「目的→目標→戦略→戦術」の順番で考える

経営の打ち手を決める際、「目的→目標→戦略→戦術」の順番で考えていく方が望ましいとされています。

つまり、自社のミッション(目的)を掘り下げたうえで、誰に(目標)、何を(戦略)、どのように(戦術)売るのか、という順番で考える、ということになります。

「目的→目標→戦略→戦術」 で考えるにあたっては、前提として、まずは”自社を取り巻く環境”を正確に把握しておく必要がありました。

WHO→WHAT→HOW

「目標→戦略→戦術」など というと、なんとなく抽象的なので、より具体的に落とし込むと、以下のような言い換えができます。

  • 「目標」=WHO
    →”誰(どの層)に届けたいのか”
    →お客様の具体的なニーズ
    →お客様のインサイト(お客様自身にも具体化できていない心理・ニーズを理解する)
  • 「戦略」=WHAT
    →”何を届けたいのか”
    →”ドリルではなく穴を売る”というマインド
    →相手への感情・便益・課題解決・関心ごとへの満足
  • 「戦術」=HOW
    →”どのように届けるのか”
    →4P(製品Produt、価格Price、流通経路Place、販売促進方法Promotion)で考える

USJのハロウィーンイベント誕生から学ぶ

森岡毅著「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方-成功を引き寄せるマーケティング入門-」(角川書店) では、森岡さんが具体的に手掛けたUSJのハロウィーンイベント誕生話が紹介されていました。

STEP
まずは戦況の分析(会社全体の状況把握)
  1. テコ入れできる余地を探す→今回は”時期”
  2. 真夏や冬の閑散期にテーマパーク外出が減るのは自然の流れ(=自然の流れには逆らわない)
  3. 季節のよい秋シーズンは、伸びしろがあるのではないか
  4. 「秋」
STEP
目標(WHO)
  1. 「秋」に動く消費者層を分析する
  2. 市場分析の結果、試験の終わる大学生・若い女性にレジャー需要が高まる傾向
  3. ”若い女性”をコアターゲットに据える
STEP
戦略(WHAT)
  1. コアターゲットの消費者理解を深める
  2. ニーズ・インサイト(関心事、ストレス要因、悩み、お困りごと)の把握
  3. ”ストレス発散できる場所の不足”が課題であると仮定
  4. 秋の”ハロウィーン”にできること・課題解決できることの把握
  5. 「思い切り叫んでストレス発散できる」という体験価値を届ける、に定める
STEP
戦術(HOW)
  1. Product(製品)→ハロウィーンのコンセプトのなかでも「ハロウィーン・ホラー・ナイト」
  2. Price(価格)→トライアルを増やし、数年かけてイベントを育てていくため、据置き
  3. Place(流通経路)→従来どおり
  4. Promotion(販売促進方法)→ターゲットに合ったタレント起用、怖いけど面白くて楽しいイメージでターゲットへの間口を広げる

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