”誰”に向けて売るのかを考えるべき理由

買ってくれるなら誰でもいい、ではなく、一定の層に向けて売った方が、結果うまくいくことになります。

森岡毅著「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方-成功を引き寄せるマーケティング入門-」(角川書店)を参考として。

目次

「目的→目標→戦略→戦術」の順番で考える

経営の打ち手を決める際、「目的→目標→戦略→戦術」の順番で考えていく方が望ましいとされています。

つまり、自社のミッション(目的)を掘り下げたうえで、誰に(目標)、何を(戦略)、どのように(戦術)売るのか、という順番で考える、ということになります。

「目的→目標→戦略→戦術」 で考えるにあたっては、前提として、まずは”自社を取り巻く環境”を正確に把握しておく必要がありました。

「目標」を考える=誰に向けて売る?

「目的」を考えた後は、「目標」を考えていくことになります。

「目標」とは、「誰に向けて売るのか?(Who)」という視点です。

創業したての場合は特に、”買ってくれるならとにかく誰でもいい”と思いがちですが、そのように考えるときに限って誰も買ってくれないことが多いものです。

一方、具体的な誰かをイメージして、”その人の役に立てるように”と磨き上げたものである方が、結果、同じようなことで悩んでいる同様の層から高い支持を受け、購入に結びついていくことになります。

「目標」を定めるべき理由

では、なぜ、”買ってくれるなら誰でもいい”というスタンスよりも、”特定の層に訴えかける”というスタンスの方が、結果、購入に結びつきやすいのでしょうか?

経営資源は限られているので、「選択」する

多様な消費者の多様なニーズを満たし、購入へと結びつけていくには、多様な消費者すべてに対し、”知ってもらい、かつ、買いたいと思ってもらえる”ような経営資源(例えば、広告予算など)が必要となります。

しかしながら、経営資源(人・物・金)は、常に限られています。

すべての消費者層に対して、 ”知ってもらい、かつ、買いたいと思ってもらえる” までの「十分な」経営資源を確保するということは、現実問題として不可能であるといえます。

ゆえに、ある特定の消費者層を「選択」することによって、部分的に、「十分な」経営資源の確保状況を作り出すというスタンスが必要になってきます。

”購入確率や購入量”は均等ではない

すべての消費者層において、まんべんなく、”購入してくれる確率”や”購入してくれる量”が存在しているわけではありません。

むしろ均等ではないほうが自然だといえます。

例えば、様々な層に区切り、それぞれの層ごとに、”関心を示して買ってくれる確率”も異なれば、”1回ごとに購入してくれる量やリピート率”も異なります。

ゆえに、様々な層に区切り”関心を示して買ってくれる確率”や”1回ごとに購入してくれる量やリピート率”が高い層に訴えかけていった方がよい、ということになります。

万人受けする商品はない

ひとつの商品で、すべての消費者に等しく喜ばれるものは、まずもって存在しないものです。

とある層には最高のものでも、とある層にはまったく関心すら持たれない、といったことが通常です。

たとえ、万人受けする商品を作ってみたとしても、結果として、誰にとっても中途半端なものとなる可能性が高いものです。

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