会社の資金繰りが悪化した時、経営者は会社を存続させるための選択を迫られます。資金繰り危機に直面した際に経営者が取るべき選択を考えていきます。
松岡靖浩著「会社をつぶさない社長の選択」(かんき出版)を参考にして。
目次
「ビジネスローンを使う」vs「税金の延滞金を支払う」
手元の資金が尽きそうな時、税金の支払いを後回しにするか、金利の高いビジネスローンを借りてでも税金を払うかという問題。
- 税金滞納リスク
税金を滞納すると延滞税がかかりますが、この延滞分の利息は「会社の経費(損金)」として計上できません。
致命的なのは、税金未納の状態では銀行からの新たな融資が一切受けられなくなります。 - 一時的にビジネスローンを使ってでも納税を優先すべきか
ビジネスローンは金利が高いものの、その支払利息は経費として計上可能です。
一時的な急場しのぎであれば、ビジネスローンを利用してでも納税を済ませるべきと考えられます。
これにより、将来的に銀行から融資を引き出すための「信用」を維持することができます。
「資産を売却する」vs「借入れをする」
資金調達が必要になった際、新たに借金をする前に見直すべきことがあります。
| 選択肢 | 特徴と経営への影響 |
|---|---|
| 借入れをする | 負債は増えますが、手元に現金(預金という資産)が残るため、 返済計画さえ立てられれば有効な手段です。 |
| 資産を売却する | 車両などの固定資産は保有しているだけで価値が下がり続けます。 事業に直結しない資産を維持したまま高金利の借入れを行うのは本末転倒です。 |
まずは資産の売却を検討する
借入れで負債を増やす前に、まずは価値が目減りする前に不要な資産を売却して現金化する(アセットファイナンス)ことを最優先に検討したほうがよいと考えられます。
「長期借入金」vs「短期借入金」
融資を受ける際、返済期間をどう設定するかも重要な選択です。
- 運転資金と設備資金の違い
一般的に、運転資金の融資は返済期間が7年程度、設備資金は10年以上と長めに設定されます。 - 資金繰りへの影響
大きな金額を借りる場合、返済期間が長いほど月々の返済負担が減り、資金繰りが安定します。
用途の自由度は運転資金(短期〜中期)の方が高いですが、実際に設備投資を行うのであれば、長期借入れを選んだ方が経営上のリスクは低くなります。
長期借入金を選ぶ
借入れは、返済期間が長い(長期借入金)ほうが、経営の安定につながり資金繰りが楽になります。
「取引先に頭を下げる」vs「銀行に頭を下げる」
万が一、事業が立ち行かなくなってきた場合、誰に一番に筋を通すべきでしょうか。
- 銀行への謝罪
銀行には信用保証協会がついているケースが多く、最終的に貸倒れになっても銀行自身が致命的な痛手を負うわけではないともいえます(もちろん謝罪は必要)。 - 取引先への謝罪
自己破産などを経て再起を図る際、次の仕事や協力者を見つけるためには、これまでの取引先や人脈が不可欠です。
まず取引先に頭を下げる
銀今後もお世話になる可能性のある取引先や関係者にいち早く頭を下げ、誠意を尽くすことが、再起につながります。
