「何を」「どこで」「どう」勝負するかを考える

「何を」「どこで」「どう」売るか。中小企業にとっては、広大な平野(マーケット)で強敵(大企業)と不利な戦いをするよりも、できるだけ複雑な地形を自分の戦場と定めた方が有利に戦えることが多いものです。

竹田陽一、栢野克己著「小さな会社★儲けのルール ランチェスター経営7つの成功戦略」(フォレスト出版)を参考として。

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鶏口となるも牛後となるなかれ

“鶏口となるも牛後となるなかれ”とは、中国の古典「史記ー蘇秦列伝ー」のなかの言葉です。

大きな団体で人の尻についている(大きな牛の尻)よりも、小さな団体でも頭になる(小さな鶏の口)ほうがよい、という意味です。

つまり、大企業がひしめく大きな市場でビリになるよりも、小さな市場で1位になった方がよい、という意味ともいえます。

市場(戦場)においては、シェアの大きな会社から順に利益に手にし、シェアの小さな会社はなかなか利益を出すことができません。

大きな市場で物量戦ともなればなおのこと、中小企業にとっては不利なものです。

また、何事もそうですが、その分野の1位ないしベスト3くらいは知っていても、下位に行けば知っている人も少ないものです。

よく例えられるのは、日本で最も1番高い山は誰しも思い浮かべることができるのに、2番目に高い山を知っている人となるとぐっと減るというものです。

なにで勝負するか、は大事

前回以前の記事でも見ていったとおり、経営を戦に例えるとすると、広大な平野を戦場にした場合、物量をいかに多く投入できたかで勝負が決まります。

できるだけお金のかかった性能のよい武器を揃え、できるだけ多くの兵士を雇っている方が勝つというものです。

さらに、できるだけ遠くまで届く武器を活用される場合には、相手方の損害はより大きく、自分方の損害はより小さくなり、差は開く一方です。

一方、この性能のよい武器・多くの兵士、広大な平野では十分に威力を発揮するのですが、狭隘な地形では威力を発揮できません。

経営に話を戻して考えると、広大なマーケット・幅広い商品でなんとなく漕ぎ出してしまうと、強敵が多すぎて、勝ち残ることが難しいということがいえます。

一方、このマーケットや商品を細分化し、自身が有利に立ち回ることができる状況を作ることができれば、十分に戦っていくことができるということもいえます。

マーケットや商品を限定し、その分野での”1位”を取ることを目指す方がよい、ということですね。

これはつまり、「なにで勝負するか」を入念に考えて決める必要性を意味していると思います。

戦場の地形(マーケット・商品)を、どのように切り取るか

上記のように、「なにで勝負するか」を考えるかということは、特に中小企業にとっては重要な経営戦略といえます。

これを考えるには、より具体的に、「何を」「どこで」「どう」売るか、を考えるということを意味します。

大企業が経営効率の観点から切り捨てがちな、業種・商品は何か

大企業がやりたがらない分野、扱いにくい商品には、勝機があります。

あるいは、需要はあるのに、市場規模が小さいことから、大企業が入ってこない分野・商品は何か。

設備投資で差がつきにくい商品は何か

設備の力では大企業に勝ちづらいものです。

逆に、手作りの要素が多い分野技術やコミュニケーションのウェイトが多い分野人間の知識・経験・気遣いなどが商品の差として大きく出る分野古い商品や分野でも創意工夫などの改良によって価値が見直される要素がある分野はどこか。

売り手と買い手の価値観のズレが生まれやすい商品は何か

売り手のこだわりと、買い手のこだわりは、しばしばズレが生じています。

売り手が長年続けていくなかで、売り手のなかで、こだわりたいこと・大事と思わないこと、が独り歩きしていることがあります。

それが、買い手が大事だと感じることと乖離している場合には、買い手の視点を知り、買い手のニーズに寄り添うことにより、勝負できる余地が生まれます。

古い業界の売り手特有の常識の見直し

”業界の常識”が、買い手のニーズから乖離しているということもあります。

そこでその”業界の常識”を覆すことができれば、勝負できる余地が生まれます。

そのためには、なんとなく習ってきたことに、”違うやり方はあるはずだ”と常に思える姿勢も大事といえます。

競合が弱い分野はどこか

競合の装備・防備が手薄な分野・業種はどこか。

総合戦(なんでもやる)ではなく、局地戦(専用・専門)

なんでもやるという総合戦では、広大な平野に陣で敷くようなもので、装備も数も勝る大企業と戦っても負けてしまいます。

実力以上に戦線を広げると、少ない人員・資源が分散され、商品力やサービスの劣化に繋がり、競合に簡単に敗れてしまうのです。

逆に、専用・専門とする分野を限定してしまうと、人員・資源を集中することができ、優位に戦うことができます。

価格・サイズ・用途・客層で細分化する

商品を、価格・サイズ・用途・客層などで細分化することで、買い手のニーズを掘り下げることに繋がり、自社の勝負できる分野が見つかることがあります。

そのニッチな分野を見つけたら、妥協を許さない根気や粘り強さが必要かもしれませんが、他社の追随を許さないくらいに深く掘り下げることが必要とされます。

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