融資審査でのポイント③

融資審査では、どのようなことが見られるのか。

川北英貴著「銀行からの融資完全マニュアル」(すばる舎)を参考として。

目次

融資審査のポイント

融資審査におけるポイントとして、以下のような点が挙げられます。

  1. 背景(事業内容、事業実態、役員個人など)
  2. 決算書(財務内容、業績)
  3. 資金使途
  4. 資料(商品・サービス概要など)
  5. 日常取引(利息以外の銀行取引)
  6. 経営計画(今後の業績見通し、経営改善計画)

財務状態というよりも、資金使途

財務状態がよくても、その「資金使途」が、社長個人の趣味のためのものであれば、まず融資審査は通らないと思われます。

財務状態が悪くても(債務超過、経常赤字など)、その「資金使途」が事業の維持・成長のために必要不可欠と考えられるものであれば、融資審査が通る可能性があります。

上記のとおり、「資金使途」は、あるいは財務状態以上に重要であるということになります。

「資金使途」をより具体的・詳細に説明でき、できれば書面・資料などでより明確に説明できれば、融資審査が通る可能性も非常に高まるということになります。

具体的に示す

「資金使途」を具体的に示すためには、借りるきっかけごとに、以下のような説明・書面・資料があるとよいと考えられます。

設備資金

機械等の購入のために資金が必要なのであれば、以下のような説明・書面・資料があるとよいと考えられます。

  • 設備の見積書
  • その設備の導入により、事業においてどのようなよい効果があるか

運転資金

増加運転資金(売上が増加していくことで資金が必要)

  • その売上が増加していくことで、在庫・売掛金がどれほど増加することが見込まれるか

つなぎ資金(先に仕入・外注があり、後に売上回収となるため、資金が必要)

  • 発注先との契約書・発注書
  • 先行して支払う仕入・外注費の支払予定リスト
  • 発注先からの入金予定額

季節資金(閑散期における繁忙期準備のために資金が必要)

  • 閑散期の仕入計画・繁忙期の販売計画
  • 過去2~3年の実績値

賞与資金・納税資金

  • 賞与の支払予定表
  • 納税の概算金額

資金が不足する時期の穴埋めのための資金

  • 資金繰り予定表
  • 資金不足となる時期・金額を明確に示す

より多く保有し、安全な資金繰りとするための資金

  • 資金繰り予定表
  • 経営の安全性を高めるために、預金を豊富に持っておきたいと伝える

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