コミュニケーションは、正しく受け止められないと終わった感じがせず、消化不良になってしまい、次の行動に移りにくいという特徴があります。
伊藤守「図解コーチングマネジメント」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)を参考として。
コミュニケーションの消化不良は行動を妨げる
コミュニケーションのなかで、”相手に伝わっていない”、”相手に受け止めてもらっていない”と感じると、どことなく消化不良を感じ、モヤモヤします。
モヤモヤの結果、今の自身の思ったことや考えたことがどことなく完結していないような感じがします。
今このときが受け止めてもらえていない、完結していない、と感じると、次の行動に移りにくくなります。
実際、仕事の報告・連絡・相談がうまく噛み合わないと、結果、次に何をしていいか分からなくなり、意思決定も鈍化し、行動も鈍化します。
そう考えると、コミュニケーションのなかで、相手が”分かってくれている”、”受け止めてくれた”という感覚をもってもらう受け止め方をきちんと取ることは、かなり重要といえます。
コミュニケーションの消化不良例
伊藤守「図解コーチングマネジメント」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)において、
コミュニケーションで不全感・未完了感が残る例として、以下のようなものが挙げられています。
例として極端な例ですが、特に忙しいときなどは、あながちないことではありません。
心当たりがある都度、なくしていくに越したことはありません。
相手の意思表示を無視する
相手の意思表示を無視すると、コミュニケーションは成立しません。
相手に無駄に強く返す
相手の意思表示に対して、必要以上に強く返すと、相手も受け止めきれず、コミュニケーションが成立しません。
相手の意思を投げ捨てる
相手の意思表示を投げ捨てるような態度を取ると、コミュニケーションは成立しません。
相手に同時に複数のボールを投げ返す
相手の一つの投げかけに対して、同時に複数のボールを投げ返すと、相手は消化不良になり、コミュニケーションが成立していません。
相手が届かないところへボールを投げ返す
相手が受け止めきれないと分かっている場所へボールを投げ返すような返しをしてしまうと、相手も受け止めきれず、コミュニケーションが成立しません。
「正しく受け止める」ことで、行動を起こしてもらう
相手の意思表示を「正しく受け止める」ことで、相手は目の前のひとつひとつに対して達成感を持つことができ、次の考え・行動に移ることができるものです。
この「正しく受け止める」ができるだけで、相手に、行動を加速してもらうことができるといえます。