自社に対する銀行の取引方針を把握しておく

銀行は、会社の財務内容によって概ね取引方針を決めているもので、それを理解しておきたいところです。

松波竜太編著・監修、資金調達相談士協会著「中小企業の財務改善ノウハウ」(第一法規)を参考にして。

目次

銀行は信用格付する

銀行は、毎年、借入先の会社から決算書を預かり、その内容でもって信用格付(信用力の格付け)をしています。

さらに、その格付に応じて、取引の基本的な方針を決めるようにしているといわれています。

格付の高い先に対しては、積極的な融資を行っていく方針(積極推進方針先)を取るため、さらなる融資残高の積上げを試みようとし、低い金利などを提示することもあるとされています。

次に、現状維持という方針(現状維持方針先)を取る場合、現状融資残高の維持の範囲で、折返し融資を行ったり、金利は据え置いたりされます。

消極的な方針(消極方針先取引解消方針先)を取る場合、基本的に新規融資を行わず、取引の解消に持っていく形になります。

なぜ銀行は格付け管理するのか

銀行は、金融庁の監督下にあります。

そのなかで、銀行は「自己査定」を行うことを求められています。

自己査定とは、融資先を財務状態別に数種類(正常先、要注意先、破綻懸念先、実質破綻先、破綻先)に分けて管理しなければならないというものです。

そのため、銀行は、融資先の格付けを順次見直しているという背景があります。

財務状態と取引方針の関係

正常先黒字、累積損失なし積極推進方式先
現状維持方針先
要注意先財務内容に問題あり現状維持方針先
要注意先(その他)赤字、累積損失あり消極方針先
要注意先(要管理先)返済猶予先、3ヶ月以上延滞先取引解消方針先
破綻懸念先破綻に陥る可能性高取引解消方針先
実質破綻先廃業状態取引解消方針先
破綻先法的整理、取引停止処分など取引解消方針先

基本的に、1年間方針が変わらないと言われているため、「融資判断は試算表で、金利判断は決算書で」(融資判断は最新の状況から判断、金利は決算書に基づく今期格付から決まる)ともいわれています。

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