目標が最初から明確であることは少ない①

「目標は何ですか?」と聞かれて、自分が本当に達成したい目標を正確に具体的に答えられることはまれなものです。

ある意味それは当たり前のことと捉えて、一緒になって目標を掘り下げていくこと自体、対話の価値も出てきます。

コーチ・エィ「コーチングの基本」(日本実業出版社)、キャッシュフローコーチとして考えたことを参考として。

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目標を設定することは実は難しい

「目標は何ですか?」と聞かれて、自分が達成したい本当の目標を、最初から正確に具体的に答えることができる人はまれです。

自分のなかでモヤモヤ考えているだけでは、様々な要素が混在していて、自身では目標だと思っていても、実はそこまで本気で捉えていなかったり、なんとなく自分ごとではないように捉えてしまっていて、逆にそのことがモヤモヤの原因になっていたり、自分を苦しめていたりします。

目標を決める、という習慣を持つこと自体に慣れていない可能性もあります。

学生であれば、学業であれスポーツであれ、なんとなく指標となる目標が最初から手近に選択肢として提示されていたりして、そこから選ぶことをきっかけとすることができていました。

社会人としてどこかの会社に勤務していれば、目標はおのずと決まっています。

目標を”与えられる”ことに慣れていると、いざ自分オリジナルの目標を決めるということは、結構難しいものです。

キャッシュフローコーチのお仕事をして、お客様と対話しているとやはりよくあることですが、お客様にとって、最初は、”これが目標”と考えていても、話していくとなんとなく別の要素も色々見えてきて、”別の目標”になったりします。

しかし、別であっても、自分の諸要素を考え合わせて掘り下げた上での目標なので、当初よりしっくりくることも多いのです。

「目標」には種類がある

ひとことで「目標」といっても、様々な性質の違いがあるのかもしれません。

コーチ・エィ「コーチングの基本」(日本実業出版社)によると、「目標」を性質の違いで以下のように分類されていました。

  • Hope toの目標(憧れの目標)
  • Have toの目標(しなければならない目標)
  • Want toの目標(真に達成したい目標)

このなかで、自分ごととして捉えることが苦なくできて、達成に対するモチベーションがおのずと湧いて、”自分にとって”満足感・達成感があるのは、「Want(達成したい)」の目標です。

Wantの目標を見出すことができれば、有意義に動いていくことができます。

”Hope”か”Want”か見極める

しかし、話している本人でも、自分が持っている目標が「Hope(憧れ)」なのか、「Have(外部から与えられたもの)」なのか、「Want(自分が達成したい)」なのか、気づいていないことも多いものです。

まして、聞き手も、話し手の語る目標がどの分類のものなのかということを、瞬時に知ることもできません。

しかし、その人の有意義性をサポートする意味でも、「Want(自分が達成したい)」の目標を見つけていきたいところです。

聞いていて、「Want(自分が達成したい)」ではないのかもと”違和感”を感じるときには、一緒になって掘り下げて見つけていくアプローチはしていきたいところです。

特に、「Hope(憧れ)」か「Want(自分が達成したい)」かに関しては、より具体的に突き詰めていくことで、見極めていくことができそうです。

なぜその達成したいと思うのか、その目標がどれくらい重要か、どれくらい時間をかけて行動できているか、その目標の次は何か。

より具体的に突き詰めて考えても苦でないかどうかは、「Hope(憧れ)」か「Want(自分が達成したい)」かの一つの大きな分かれ目ともいえそうです。

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