なぜこうしてしまったのだろう、と考え、語るよりも、何が障害になっているのだろう、と置き換えて考え、語りかける方がよいようです。
伊藤守「図解コーチングマネジメント」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)を参考として。
「なぜ」「どうして」は苦しくなる
状況がスムーズに行っているときは特に考えることはありませんが、スムーズでないとき、立ち止まってあれこれと考えてしまうことが往々にしてあります。
「なぜ、~なのか?」
「どうして、今まで何もしなかったのか?」
このように「なぜ」「どうして」と考えてしまいがちですが、結構苦しい印象を与える言葉でもあります。
想定外のことが置きていて、考えが行き詰まっているときほど、いったんその場で打てる手は打っているはずで、そこに輪をかけて「なぜ」「どうして」という言葉が投げかけられると、
”やれることはやっている”・”責められている”・”居心地が悪い”
などと、あまり前向きでない思考に陥ってしまいがちです。
「なに」「どのように」は視界が広がる場合がある
「なぜ」「どうして」を、「なに」「どのように」という文章に置き換えるだけで、印象が随分違ってきます。
「なにが障害となって、~になっているのだろう?」
「どのようにすればいいだろう?」
など、文章を変えるだけで、「なぜ」よりも、建設的な考え方ができます。
具体的な形で物事を考えていけますし、自分がどうしたいのか、どうしてきたのか、とあわせて、
具体的な行動に結びつくものです。
相手への質問をこのように変えるだけでも、その場の雰囲気も、その後の思考も、その後の行動も、まったく異なってくるものになると思わされます。
まずは自分の頭のなかの会話から
他者への質問を考える前に、まずは自分の頭のなかの会話を考えてみるとよさそうです。
「なぜ・どうして」思考で考えていないか?
それを、「なに・どのように」思考に変えることができるか?
まずは自分の思考から変えてみることで、自然と、他者との会話でもそのような寄り添い方・語りかけ方ができるようになりそうです。