同じ商品・サービスのラインナップでも、届けたいと思う想定のお客様イメージが変われば、見せ方も工夫も変わってきます。
誰に届けたいのかを決める/決めない
自社で取り扱うことができる商品・サービスがあったとして、それを、自社なりのこだわりを突き詰め、どのような誰にどう届けたいのかを決める・決めないでは、そこには大きな差が出るように思います。
誰にでも好かれようとして対象を決めずにいると、”誰にどう役立つのか”が曖昧になってしまい、商品・サービスを実際に目にしたお客様がいたとしても”自分ごと”として捉えてくれてくれず、結果、購入や利用に至らないことになってしまいます。
想定のお客様が、普段どのようなことで悩んでいるのかを突き詰める
想定しているお客様のイメージを、年齢・性別・環境・お困りごとなど、その対象となるイメージのお客様が、”朝起きて日中は何をしていて普段何を思っているのか”、というところまでイメージして、かつ、そのような人は世の中にもっと多くいるのではないか、というレベルまで落とし込むことができれば、自社ならではのこだわり・提案をそこに盛り込んだうえで、自社の商品やサービスを展開していけるようになると思われます。
最もよいのは、身近にそのことで悩んでいる人がいると、とてもリアルにイメージを持つことができます。
”その人のためにお役に立てることは何かできることはないだろうか”と突き詰めていく結果として、他に同様のことで悩んでいる人の心へも、”自分ごと”として捉えて見てもらえる素地が出来上がってくるのだろうと思います。
例えば、普段は個人向けに商品を販売している会社が、法人向けのお客様を増やしたいと考えたときには、同じ商品・サービスであっても、見せ方を変える必要があります。
法人のお客様であれば、決裁権を持っている人(経営者なのか、総務課の人なのか)が、何に悩んでいて、それを解決するためにはどのような見せ方をすればよいのか、あるいは新規の工夫ポイントが必要なのか、は自然と変わってきます。
例えば、対象が総務の人なのであれば、コストが下がるか、発注の手間は最小限になっているか、配送等の融通は効くか、他店とは違うこだわりを持った商品・サービスとして見ることができているか、贈花等のギフトであればどのようなアレンジのものを配達したかの報告を行うか等の工夫が考えられます。
自社に依頼するメリットは何か
相手にとって、ほかのどこでもない”自社”でなければならない理由は何か・ほかのどこでもない”自社”を選ぶメリットは何か、を追究していくことで、想定のお客様が購入の決め手を持ってくれるようになれば、”なぜ自社はこの世の中に存在しなければならないか(ミッション)”ということを、初めて世の中に伝えるきっかけを持つことができた、といえるようになるのでしょう。