創業の際の融資による資金調達として、まずは日本政策金融公庫の「新創業融資」を検討したいところです。
水野剛志著「飲食店経営で成功するための「お金」のことがわかる本」(日本実業出版社)を参考として。
目次
日本政策金融公庫とは
創業の際の資金調達のうち、融資の最有力候補として、まず日本政策金融公庫の「新創業融資」を検討していくことになります。
民間の金融機関では確実な回収をしていくことが何よりも重要であり、実績や担保が重視されることになります。
しかし、それでは新規創業者や零細企業にとって不利であり、民間金融機関の行き届かないところまで資金を行き渡らせるという政策的な目的をもって存在しているのが、政府系金融機関である日本政策金融公庫です。
日本政策金融公庫「新創業融資」の要件
日本政策金融公庫の融資のうち「新創業融資」には、以下のような要件があります。
- 新たに事業を始める方 or 事業開始後、税務申告を2期終えていない方
- 過去の経験と同じ業種での開業 or 差別化されたサービスでの開業 or 従業員を雇用する
- 開業資金の1/10以上の自己資金を持っている
(実際のところでは、1/3以上の自己資金が求められる)
融資の流れ
STEP
融資申請書類の作成
借入申込書、創業計画書、企業概要書などを作成する
(創業計画書作成のために、売上予測・予測損益計算書・予測資金繰り表も作成していく)
STEP
融資の申込み
管轄支店に申込み
STEP
面談
1週間以内に、面談の日程調整の連絡あり
面談の際に、創業計画書の補足資料(資産・負債に係る資料)を持参
STEP
結果通知
10日程度で、結果見通しの連絡あり
STEP
契約→融資実行
事務センターより、契約書や融資金振込口座書類などの書類送付
返送次第、着金
※ここまで、おおよそ1ヶ月~1ヶ月半程度
STEP
返済開始
返済は毎月返済(原則)
元本据置(元本返済猶予)の期間は6ヶ月~1年程度になることが多い