創業融資では、金融機関は、実績のない事業者の審査をすることになります。実績のないなかで、どのようなことをポイントとして融資審査しているか。
水野剛志著「飲食店経営で成功するための「お金」のことがわかる本」(日本実業出版社)を参考として。
目次
金融機関の考え方の基本
金融機関の融資審査の考え方の基本は、「返済能力」にあります。
”貸しても回収してくれそうか”
すでに事業を数年継続している会社であれば、その会社の決算書を見ることで、例えば、手持ちの現預金残高は十分か、利益(返済能力の源泉)が出ているか、既借入を約定どおりに毎月に返済しているかなどで、その会社の返済能力を見ることができます。
一方で、創業融資の場合、まだ実績がなく、上記のような形では「返済能力」を見ることができません。
創業融資の場合、金融機関は、以下の2つの視点で「返済能力」を見るといわれています。
- 事業の成功確率・将来性
- 経営者個人の信用
事業の成功確率・将来性
- 事業計画書に説得力があるか
事業計画書の記載に現実味がなかったり、計画段階でそもそも利益(返済の源泉)が出ていないなどであると、返済能力がないと見られてしまいます。
経営者個人の信用
- 面談での印象・受け答え
- 自己資金の金額・自己資金を貯めるプロセス(=創業への本気度)
- 経歴(斯業経験)・業界での実績