経営上の悩み・課題や気がかりなことを聞いていこうとするときは、最初にタイトルをつけるひと工夫があるかないかで、その後の展開が大きく異なってきます。
和仁達也「プロの思考整理術」(かんき出版)を参考にしつつ、キャッシュフローコーチとして考えたこと。
”キャッシュフローコーチ流”話の進め方
キャッシュフローコーチとしての”話の進め方”について、和仁達也先生や他のキャッシュフローコーチの方から、とても色々と教わった気がしています。
和仁達也「プロの思考整理術」(かんき出版) を読むと、和仁達也先流の”話の進め方”の集大成ともいえ、とても有益だと感じます。
悩みを聞くときに、最初にタイトルをつける
経営上の悩み・課題や気がかりなことを聞いていく場合、最初にタイトルをつけてから話を聞いていくことで、その後の展開においてとても役に立ってきます。
そのタイトルは、以下のように設定するのがよいといわれています。
「○○を○○するには?」
このタイトルをつけるということ、一見なんでもないようなことに思えますが、その場の話の自然な流れのなかで、「その悩みのタイトルを教えてください」などといったこと、意外と聞けるものでもありません。
かといって、タイトルは、あくまで相手が決めなければ相手の考えの整理には役に立ちません。
これを最初にさりげなくやっていけるかどうかが大事なポイントだと思っています。
私の場合は、
「それというのは、○○を○○するには?ということをお考えなのでしょうか?」
とワンクッション置くようにしています。
その他、思考整理の勉強会に出たものに沿って進めてみたいので、と最初にことわりを入れるのもひとつといわれています。
迷子にならない
このさりげないワンクッションを置く努力をするとしないとでは、その後の展開が変わってきます。
というのは、悩みや課題というものは、混然としていることが一般的です。
話もあちこちに飛ぶのが通常ですし、前に進んだり、後ろに戻ったりすることも通常です。
そうなると、いつの間にか迷子になってしまいます。
何について話していたか分からなくなる、という状態です。
何について話していたか分からなくなると、どこに向かって歩いていけばよいか分からなくなってしまい、解決のためにはまずは何らかの行動でしか手を打てないところ、行動方針すら決められずに、漠然とした話だけが長期化する、ということになってしまいがちです。
話が散らかって迷子になりそうになったら戻る場所を決めてスタートするとしないとでは、その後の展開のクリアさに大きな差が出てきます。
この場合、途中でタイトルが変わるということもよくありますので、とりあえず最初は「仮」でもよく、また、”なぜそれが課題なのか”を最初に確認しておくと、話の途中で本当のタイトル(課題)が見つかりやすくなります。