目標が最初から明確であることはまれなものです。
目標の”性質”を理解し、相手が”人生の主導権を持って生きられる目標”を見つけ出すサポートができたら、それが一番大事な気がします。
コーチ・エィ「コーチングの基本」(日本実業出版社)を読んで、また、キャッシュフローコーチとして考えたことを参考として。
「目標」には3種類ある
ひとことで「目標」といっても、様々なものがあり、前回の記事でも紹介しましたが、主に、以下の3種類があると考えられます。
- Hope toの目標(憧れの目標)
- Have toの目標(しなければならない目標)
- Want toの目標(真に達成したい目標)
このうち、「憧れの目標(Hope toの目標)」は、熱しやすく冷めやすいことが多い性質があります。
また、「しなければならない目標(Have toの目標)」は、外部から一方的に与えられる目標であることが多く、当人のモチベーションは低くなりがちです。
当人にとってやりがいがあり、モチベーションが上がる目標である「真に達成したい目標(Want toの目標)」をゴールに設定していくのがよいといえます。
「真に達成したい目標(Want toの目標)」がない場合
タイトルのとおり、「目標は?」と問いかけて、正確かつ明確に、「真に達成したい目標(Want toの目標)」を答えられるとしたら、とても幸せなことかもしれません。
しかしながら、目標だと自他思っていることが、「憧れの目標(Hope toの目標)」であったり、「しなければならない目標(Have toの目標)」であったり、あるいは、目標がない・見当たらないことがほとんどです。
他者から勝手に設定される目標は、やはり「しなければならない目標(Have toの目標)」であって、「真に達成したい目標(Want toの目標)」は自身で見出していくしかありません。
では、目標がない・見当たらない場合、どのようなサポートをすることができるか。
過去→現在→未来という軸
いきなり何も分からない未来に目標を設定することは難しいものです。
しかし、未来は、過去から現在への積み重ねの先に生まれるものですし、未来が分からないのであれば、過去から現在にかけての積み重ねから、そのベクトルを探るサポートをしていくのがよいようです。
- これまで何の仕事をしているときに楽しさや充実感を感じましたか?
- これまで大事にしてきたもの・こだわりは何ですか?
- 没頭できる趣味はありますか?
「真に達成したい目標(Want toの目標)」が見つかると、力強く行動できる
「真に達成したい目標(Want toの目標)」を見つけることができれば、他者からのサポートが途中で終わったとしても、目的の達成に向けて自走することができますし、時間をかけてでも「真に達成したい目標(Want toの目標)」を探し、設定する価値はあるといえそうです。
継続的なサポートでの留意点を考えるとすると、設定した後に、定期的に目標を思い返すことができるよう、時々問いかけることがよいようです。
なぜなら、自分だけで行動して突き進んでいくと、本末転倒になることもあるからです。