他の何でもなく自社の商品を選んでもらうには、他とは異なるお客様にとっての「価値」を提供する必要があります。
佐藤義典「ドリルを売るには穴を売れ」(青春出版社)を参考として。
どこで「価値」を出すか①
他の何でもなく自社の商品を選んでもらうには、他とは異なるお客様にとっての「価値」を提供する必要があります。佐藤義典「ドリルを売るには穴を売れ」(青春出版社)…
目次
方向性の”3つの軸”
「お客様にとっての価値」を追求するにあたっては、大きく考えて、方向性として”3つの軸”がありました。
「便利」かどうか | ”早く・安く・便利に・手軽に”を追求 |
「質が良い」かどうか | 何よりも”質の良さ”を追求 |
「密着」かどうか | ”よく知ってくれていて心地よい”を追求 |
必要な経営資源は大きく異なる
前述の”3つの軸”のうち、どの路線を取るかによって、会社の方向性もカラーも雰囲気もまったく異なるものになります。
それは、揃えるべき・整えるべき経営資源が異なるからです。
「便利」を追求 | ・効率性 ・大量生産・大量販売(規模の経済性) ・チェーン展開 ・薄利多売 |
「質が良い」を追求 | ・(品質を上げるための)創造性 ・創造性をかき立てる自由な雰囲気 ・少数精鋭 |
「密着」を追求 | ・お客様の声を常に吸い上げる ・作りたいものよりも、お客様が欲しいものを考える ・顧客との接点に最もエネルギーを注ぐ |
中途半端は避ける
特に中小企業は、その限られた経営資源(人・物・金)をどこかに集中的に投下しなければ、大企業と競合することができません。
ゆえに、”何で戦うか”・”どこで戦うか”・”どのように戦うか”など狙いを定め、その経営資源を集中的に注ぎ込む必要が生じます。
どの分野を志向するか、に絞る必要があります。
一方で、選択した分野以外についても、平均点程度を取っておくことにはなります。
例えば、便利さを追求するあまり、品質が悪かったり、顧客対応が悪かったりしてはいけないですし、
質がよくとも、不便すぎたり、顧客対応が悪くては選んでもらうことができません。