自社のお客様像を絞るには、どのような絞り方があるのか、まとめてみました。
佐藤義典「ドリルを売るには穴を売れ」(青春出版社)を参考として。
目次
絞らなければ、狙えない
自社の商品を、どのようなお客様に届けるのか。
層を絞り込み、その層へと狙いを定めて、自社の商品の有用性を説明することになります。
そもそも、なぜ絞らなければならないのか。
まず、消費者の要望は、人によって千変万化であり、バラバラです。
一見、似ている層のように見えたとしても、欲求の形は様々で、それぞれの度合いも異なるので、実に様々です。
「生存」の欲求 | 生き抜きたい より心地よく生きたい 美味しいものが食べたい | より美味しいものが食べられる よりいい暮らしができる |
「社会的」な欲求 | 周囲から評価されたい | すごいと言われる |
「自己」への要求 | 成長したい | 学んで成長できる |
”お客様にとっての価値”の根源を考える
お客様にとって「価値あるもの」を突き詰めていくことで、自社が磨くべき方向性が見えてくるような気がしています。佐藤義典「ドリルを売るには穴を売れ」(青春出版社…
次に、自社の経営資源には限界があります。
いかなる大企業であっても、すべてのお客様をカバーする商品というものは出しえないものです。
中小企業であればなおのこと、経営資源は限られているので、お客様層を絞り込む必要が生じます。
切り口色々
お客様層をどのように絞り込むのかということについての切り口は、実に様々です。
基本的な属性
- 性別
- 年齢
- 居住地域
- 子供の有無
- 従業員数
- 業種
心理的な分け方
- 一番最初に見つけ、使ってくれる人
- 一般的になる前にやや先取りで、使ってくれる人
- 一般的になりつつあるタイミングで、使ってくれる人
- 一般的になったのを確認して、使ってくれる人
- 一番遅れて、使ってくれる人
- 使わない人
欲求・価値観による分け方
- 機能がそこそこであればよく、できるだけ安く、と考える人
- 機能が充実しており、高価格でもよい、と考える人
- 機能はやや劣っても、見た目・デザインを重視する、と考える人
- 高価格でよく、かつ、そうであることを人に積極的に見せたい、と考える人
絞り方こそ、会社の腕の見せどころ
「どのように層を分けるか」
「どのように絞るか」
こそは、会社の腕の見せどころといえます。
絞り過ぎても層が小さすぎると、十分な売上には繋がりません。
広すぎると、経営資源が散逸し、競合に負けてしまいます。
”どう分けるか”・”どう狙うか”は、会社そのものの根源にも関わる大きな戦略であると考えられます。