伝え方の角度を複数持つ

相手がどのような人かによって、自身の伝え方の角度を複数持つ柔軟性を持っておくことも有用だと思います。

伊藤守「図解コーチングマネジメント」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)を参考として。

目次

関わり方の角度

内容が同じでも、どのようなタイミングで、どのように言うかによって、伝わり方はまったく異なったものになってきます。

それだけ、人やその受け止め方も多様なものです。

自分が伝えたい内容を誤解なく確実に届けるためにも、そのプロセスである「伝え方・関わり方」については、複数の視点を持って使い分ける柔軟性を持つことには意味がありそうです。

ネガティブな対応は避け、質問することでアイデアを引き出すが、テーマは絞る

質問をしていくと、アイデアがたくさん出てポジティブな場になることがあります。

そのような場になりがちなのであれば、普段よりより否定的な言葉や逆接的な言葉は忌避されがちなので、避けた方がよさそうです。

しかしながら、アイデアが多く出すぎて散逸・拡散してしまい、結果、実にならない場になりがちなため、そのような場になりがちな相手であれば、「テーマを絞る」対応をすることで、有効に動いていけるといえそうです。

頭ごなしな対応は避け、単刀直入に話し、管理しようとしない姿勢で臨む

自分の頭で考え、動いていくことが多い相手には、頭ごなしな対応は忌避されがちです。

そのような場合、頭ごなしな対応は避け、こちらから管理しようとせず、相手の頭のなかに入っていきやすいよう単刀直入に話すことで、有効に動いていけるといえそうです。

本人の要望を顕在化するサポートを行い、意思表示の許容を示していく

表現するのが苦手な相手との場であれば、まずは相手の自己表現・要望の顕在化のサポートに徹することが重要といえそうです。

意思表示(特にNoという意思表示)に対して肯定的であるという姿勢を、時々、陰に陽に示すことも大事です。

大きな変化を強いず、ペースを尊重し、内面にも十分に目を向ける

自分なりのペースがあり、自分なりのタイミングを持つ相手との場であれば、相手のペースを尊重し、スピードや変化の速度を急かすのは避けた方がよさそうです。

本人の内面の葛藤にもよく注意を払いながら対応することが大事です。

相手をタイプ別に整理すべきか?

様々な書籍などによれば、人をタイプ別に分け、そこに体系化した対応方法の当てはめを行う解説がなされる場合があります。

しかしながら、相手をタイプ別に整理して理解することはあくまで参考であって、経験上、そのようなタイプ別に当てはまるほど典型的な相手というものはほぼいないように思います。

人それぞれの個性があり、様々な要素が混在しているものだからです。

人をタイプ別に当てはめてから対応を考えるというよりは、「その相手との話し合いがどのような場になりがちなのか」ということ。

そして、その「場」に対して、適切だと思う対応を積み重ねていくこと。
(失敗した場合はそれを都度教訓にしながら)

これによって徐々に形になっていくものですし、結果として、自分のなかで体感として体系化されてくる気がしています。

人と関わりで頭でっかちになりすぎない

その場になりがちな相手に対して、どのように対応すべきか、どのように伝えていくべきか、ということについて、「タイプ別に」といった体系化、参考にすべきではあるものの、考えすぎる必要もないと考えています。

あまり知識を詰めても、基本的には人と人との対話であって関わりであるので、こちら側が無駄に分析的な姿勢で接しても、肝心な信頼関係が構築されないものです。

しかしながら、どのような場にどのように対応すべきか、ということにバリエーションがあることを理解し、伝え方の角度が複数あると知っておくことによって、自身の接し方も柔軟になり、より効果的に、自身が伝えたいことを伝えることができるようになるのではないかと考えています。

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