多くの商売には、暗黙のうちに「お金を払う人」と「払わない人」が分かれています。
飲食店ならお客様が払い、求人サイトなら採用したい企業が払う。ところが、この「誰が払うか」という線引きは、法律で定められているわけでも、自然の摂理でもありません。
その多くは、業界に長く根づいた慣習にすぎないのです。その慣習をあえて疑った会社が、これまで誰もが取りこぼしていた利益を、静かにすくい上げてきました。
事業家bot著「金儲けのレシピ」(実業之日本社)を参考にして。
ビジネスモデルあれこれ
- 集客より関係性、LTVが商売の土台
- 消費者から購入する
- セルフサービス
- スケールメリット、スモールメリット
- 「1対多」
- 両面に課金する
- 砂糖を売る
- 確率を設計する
- 雰囲気を売る
- 意思決定を支援する
- 仕入れを工夫する
- 贈答品を売る
- 高くて良いもの
- 権威になる
- コアファン共鳴型
- 仕組みそのものを売る
「誰が払うか」は、思っているほど決まっていない
その線引きは「法則」ではなく「慣習」
どの業界にも、「お金はこちらからもらうもの」という暗黙の前提があります。
仲介業なら依頼主から、小売なら買い手から、というように。
その前提を一度脇に置いて、”本当にそこからしか受け取れないのだろうか”と問い直してみると、見える景色が変わってきます。
支払う相手を1人・片方に限定しているのは、たいていの場合、商習慣であって、お客様が望んだ結果というわけでもないものです。
流れを変えた例は、案外身近にある
たとえば人材紹介の世界では、長らく「採用したい企業が手数料を払い、仕事を探す人は無料で使う」という形が当たり前でした。
ところが、近年は、求職者の側にも一定の料金を求める設計のサービスが現れています。
一見すると「お金を取る相手を増やしただけ」に見えますが、実際にはもう少し巧緻です。
料金を払ってでも使いたいという人だけが集まることで、サービスに集まる人の質や本気度が変わってくるのです。
”払う人は1人だけ”という思い込みを外すと収益の入り口がもうひとつ見えてくる、という視点は参考になります。

流れを逆転させると、顧客の質まで変わる
入り口を増やすという話は、単に売上が二倍になるという単純な足し算ではなく、お金の流れを変えるとことで集まってくるお客様そのものが変わる、という点にこそ本質があります。
お金を払う人ほど、本気になる
無料で受け取れるものには、人はあまり真剣に向き合いません。
たとえ少額でも自分のお金を払ったものには、人は本気で取り組む傾向があります。
お金を払って受け取る人は、話の真剣さも、その後の行動も違ってくるものです。
つまり、”払ってもらう”という設計は、収益を生むと同時に、「ふさわしいお客様を選ぶフィルター」にもなるのです。
でも、二重取りに見えた瞬間に、信頼は崩れる
長年の信頼で成り立ってきた小さな会社が、十分な説明もないまま課金を始めれば、お客様は裏切られたと感じてしまうかもしれません。
新しい蛇口を増やすことばかりに気を取られると、いちばん大切な信頼という土台に、ひびが入りかねないのです。
「なぜその料金をいただくのか」をお客様に堂々と説明できることが、先に必要になります。

あなたの事業で試すなら、どこから手をつけるか
新しい課金を導入する前に、踏んでおきたい順番があります。
まず「無料で渡しているもの」を棚卸しする
今、自分が無料で提供しているものを、いったんすべてピックアップしてみます。
無料の見積もり、無料の相談、おまけのアフターフォロー、長年サービスでやってきた細かな作業。
その中には、お客様にとって確かな価値があるのに、1円も受け取っていないものが混ざっているはずです。
すべてを有料化する必要はなく、”これは本来、対価をいただいてよい価値ではないか”と棚卸ししてみるだけでも、収益の構造を見直す入り口になります。

